公務員でも駐車場経営はできる?副業として承認が必要な条件と手続き
- 「相続した土地を活用したいが、公務員の副業制限に触れないか不安」
- 「公務員の駐車場経営が認められる条件と、手続きや流れを知りたい」
このような不安や悩みはないでしょうか?
本記事では公務員の副業が制限される理由から、駐車場経営で承認が必要になる基準、申請の流れ、家族名義の扱いなどを解説します。
結論、所有する土地を貸す行為そのものが一律に禁止されているわけではありません。
国家公務員の場合は主に、駐車台数・設備・賃貸料収入などで承認の要否が判断されます。
地方公務員は自治体ごとに許可の基準が異なります。
承認の要否は所属先の担当部署でご確認いただいたうえで、「所有している土地の収益性を知りたい」「駐車場にした場合、需要があるのか気になる」という方は、当社タイムパーキングの無料収益診断をお試しください。
※本記事では制度や法令の内容を分かりやすく伝えるため、一部の表現を要約・簡略化しています。また、制度・法令情報は2026年時点のものです
現在所有の土地から
カンタン収益診断!
お電話でもご相談下さい!
電話受付時間9:00~18:00
公務員でも駐車場経営はできる?承認可否を分ける判断基準

公務員の副業制限は、すべての土地活用を禁止する規定ではありません。
ケースや個別事情で承認可否が分かれるため、判断基準などを整理します。
所有する土地の賃貸そのものは禁止されていない
公務員の服務に関する規定は「自ら営利企業を営むこと」を制限していますが、「所有する土地を貸して賃料を受け取る行為」そのものが禁じられているわけではありません。
対象になるのは、その貸付けが「自ら営利企業を営む」といえる規模や態様に達している場合です。
駐車場では、その線引きが主に駐車台数・設備や構造・賃貸料収入の3要素で決まります。
法律や公務員規則などに基づいた根拠や理由は、後述で詳しく解説します。
サラリーマンの駐車場経営についてもっと知りたい方は、「駐車場経営がサラリーマンの副業におすすめな理由と収入を得るコツ」の記事で解説しています。併せてご参照ください。
【ケース別】承認・許可が必要になるかどうか
国家公務員の場合、承認の要否は次の通りです。
| 判断項目 | 承認が必要 | 原則として不要 |
|---|---|---|
| 駐車台数 | 10台以上 | 10台未満 |
| 設備・構造 | 建築物である駐車場、または機械設備を設けた駐車場 | 区画を貸すだけの平面駐車場 |
| 賃貸料収入 | 年額1,000万円以上 | 年額1,000万円未満 |
人事院「人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」P.1によると、上記の3点が主に駐車場の賃貸を自営として扱う基準です。
1つでも該当すれば承認の対象になるほか、これらと同様の事情にあると認められる場合も対象とされています。
ただし、上記に示した基準が適用されるのは国家公務員です。
地方公務員は許可の基準を自治体が定めるため、最終的な可否は所属先の担当部署に確認が必要です。
公務員の副業が原則として制限される理由

「公務員は副業が原則禁止」という認識は多くの方が持っていると思いますが、具体的な根拠や理由を理解している方は少ないでしょう。
国家公務員と地方公務員に分けて解説します。
国家公務員法が定める制限
「国家公務員法」第103条第1項により、「職員は営利企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない」と定められています。
同条第2項では「人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合」には、第1項の規定は適用されません。
つまり自ら営利企業を営むことは原則として制限されていますが、承認を受けた場合に例外として認められます。
地方公務員は任命権者の許可が必要になる
地方公務員は別の法律で規定されています。
「地方公務員法」第38条第1項により、「職員は任命権者の許可を受けなければ自ら営利企業を営めない」と定められており、承認を出すのは人事院ではなく勤務先の任命権者になります。
さらに同条第2項では、「人事委員会が人事委員会規則により、許可の基準を定めることができる」とされています。
このような規定があるため基準そのものが自治体ごとに異なり、国家公務員向けの条件などを、そのまま当てはめるのは好ましくないでしょう。
無断で駐車場経営を始めた場合に想定されるリスク
承認や許可を得ないまま駐車場経営を始め、法令上の義務に違反したと判断されれば、懲戒処分の対象となり得るというのが基本的な考え方です。
処分の重さは違反の内容や職務への影響によって判断されるため、一律ではありません。
規模が基準に達していなくても勤務時間中、駐車場の契約者対応などで職務に支障が生じれば、別の観点から問題になるケースもあります。
所属先の許可を得ずに無断で駐車場経営を始めた場合に想定されるリスクであり、適切な手順で承認を受ければ問題になることは少ないでしょう。
現在所有の土地から
カンタン収益診断!
お電話でもご相談下さい!
電話受付時間9:00~18:00
駐車場経営で承認が必要になる3つの基準

承認が必要になる基準は主に、駐車台数・設備や構造・賃貸料収入の3つです。それぞれ具体的に解説します。
駐車場の台数が10台以上になる場合

人事院「人事院規則14―8の運用について」P.1によると、駐車台数が10台以上であることが、駐車場の賃貸を自営として扱う基準の1つとされています。
まずは、自分の土地に何台分の区画を確保できるかイメージしましょう。
区画の設計次第で台数は前後するため、配置案が固まった段階で10台以上になるかの確認が必要です。
ただし台数は基準の1つにすぎず、後述の「設備や構造」「賃貸料収入」の要件に当てはまれば10台未満でも承認が必要になります。
機械設備を設けた駐車場にする場合

人事院「人事院規則14―8の運用について」P.1によると、建築物である駐車場、または機械設備を設けた駐車場であることも基準の1つです。
時間貸しのコインパーキングでは、料金の精算機や、料金が支払われるまで車両を固定するロック板を設置するのが一般的です。
月極駐車場のように区画を貸すだけの形態とは扱いが変わり、基準となるのは時間貸しかどうかではなく機械設備の有無です。
機器を設ける計画なら、台数に関わらず承認の手続きが必要だと覚えておきましょう。
駐車場の賃貸料収入が年額1,000万円以上になる場合

人事院「人事院規則14―8の運用について」P.1によると、賃貸料収入の額が年額1,000万円以上である場合も自営として扱われる基準です。
不動産と駐車場の両方を貸しているなら、両者の賃貸料収入を合計して判定するとされています。
ただし、「建物の賃貸のみを行う場合は、建物の床面積の合計が600平方メートル未満である場合を除く」とされています。
上掲の「年額1,000万円以上」の基準は、最近見直されました。
人事院「自営兼業制度の見直しについて(概要)」P.4によると、見直し前の年額500万円以上から1,000万円以上へ引き上げられ、令和8年4月1日から施行されています。
見直し前の数値に基づく解説記事もインターネットに残っているため、注意しましょう。
※上記で示した基準は国家公務員に適用されるもので、地方公務員の許可の基準は自治体ごとに異なります
承認を受けるために満たすべき条件と申請の流れ

承認を受けるために満たすべき条件と、所属先の担当部署への申請の流れを解説します。
官職と駐車場経営の間に特別な利害関係がないこと
人事院「人事院規則14―8の運用について」P.2によると、「職員の官職と承認に係る不動産または駐車場の賃貸との間に、特別な利害関係またはその発生のおそれがないこと」が承認条件の1つです。
併せて、「公務の公正性および信頼性の確保に支障が生じないこと」も求められます。
基準に該当した時点で断念する必要はなく、条件を満たすと判断されれば承認を受けたうえで運営できます。
所管業務と土地の関係は個別性が高いため、判断がつかない場合は自己判断せず担当部署へ相談するのが良いでしょう。
管理業務を事業者に委ねて職務に支障を生じさせないこと
もう1つの条件は、運営方式の選択に大きく関わります。
前掲の同資料によると、「入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の管理業務を事業者に委ねること等により、職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること」が条件として挙げられています。
日々の運営で職務に支障が生じないことが定められており、自主管理を前提に経営計画を立てていた場合は方針を見直す必要があるでしょう。
公務員が承認を受けるまでの流れ

おおまかな流れは次の通りです。
- 土地の条件を確認:駐車台数、設置する設備、想定される賃貸料収入を洗い出す
- 所属先の担当部署へ相談:規程上の取り扱いと必要な様式・添付書類を確認する
- 申請書類を提出:国家公務員は「国家公務員法」第103条第2項に基づく承認を自営兼業承認申請書の提出により承認権者へ求め、地方公務員は「地方公務員法」第38条第1項に基づき任命権者の許可を受ける
- 承認・許可を受けてから運営開始:事業者の選定や工事の手配は、見通しが立ってから進める
人事院「人事院規則14―8の運用について」P.4によると、申請書には不動産登記簿の謄本や図面、賃貸契約書の写し、管理業務の委託契約書の写し、職員以外の名義であれば事業主との続柄と関与の度合、人事記録の写しなどを添えます。
様式や添付書類の範囲は所属先によって異なります。
書類を整えてから相談するのではなく、提出前に相談をしておくと差し戻しなどを減らせるでしょう。
現在所有の土地から
カンタン収益診断!
お電話でもご相談下さい!
電話受付時間9:00~18:00
家族名義での運営や相続した駐車場はどう扱われる?

名義を変えれば「副業制限を避けられるのか」「相続の場合はどうなるのか」、気になっている方もいるでしょう。迷いやすい2つのケースを解説します。
配偶者や家族の名義にすれば承認は不要になるのか
人事院「人事院規則14―8の運用について」P.1によると、「名義が他人であっても本人が営利企業を営むものと客観的に判断される場合もこれに該当する」とされています。
名義だけでなく実際の運営状況も判断材料となるため、家族名義にすれば承認が不要になるとは一概に言えません。
また、副業制限を避ける目的で名義のみを変更する対応は、規定の趣旨に反すると判断される可能性があるため、好ましくないでしょう。
相続で駐車場を引き継いだ場合
相続によって駐車場を引き継ぐケースもあるでしょう。
この場合も、規模や設備が基準に該当すれば承認・許可の対象になると考えるのが基本です。
引き継いだ時点で、「駐車台数」「設備の構造」「賃貸料収入」などを確認しましょう。
既に稼働している駐車場なら、前の所有者が結んだ管理委託契約や賃貸借契約を継続できるのか、名義変更や再契約が必要になるのかも、契約書と事業者に確認するのが良いでしょう。
税金や事業承継の詳細は、「駐車場経営を相続したら?税金対策と事業承継の注意点を解説」の記事で解説しています。
承認要件を踏まえた駐車場経営の運営方式の選び方

承認の条件に「管理業務を事業者に委ねて職務に支障を生じさせないこと」が挙げられている以上、運営方式の選択は制度面を踏まえると重要です。
3つの運営方式の違いや選び方を解説します。
自主管理・管理委託・一括借り上げの違い

駐車場の運営方式は主に、自主管理・管理委託・一括借り上げの3タイプです。
特徴や管理の手間の違いなどは以下の通りです。
| 自主管理 | 管理委託 | 一括借り上げ | |
|---|---|---|---|
| オーナーが行う業務 | 募集・集金・清掃・契約者対応など | 方針の決定など | 土地を貸すのみ |
| 管理の手間 | 大きい | 抑えやすい | かなり抑えやすい |
| 収益性 | 売上を直接受け取る | 売上から委託料を引いた額 | 利用状況によらず契約上の賃料 |
| 向いている人 | 運営に時間を割ける方 | 判断は自分で行いたい方 | 管理の負担を抑えたい方 |
3つの方式の収益とリスクの比較は、「駐車場経営の方式比較!一括借上げ・管理委託・自主管理の収益とリスク」の記事で解説しているので併せてご参照ください。
管理を任せられる方式が公務員に向いている理由
人事院「人事院規則14―8の運用について」P.2では、公務員の副業において「入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の管理業務を事業者に委ねること等により、職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること」が設けられています。
駐車場経営の自主管理方式では、契約者の募集、賃料の集金と滞納の督促、区画の清掃、無断駐車や設備の不具合への対応などが発生します。
人事院規則において、「自主管理で運営してはならない」と記載されていません。
しかし、管理をオーナーがすべて担う自主管理は職務に支障が生じる可能性が高いでしょう。
職務への専念という観点では、管理委託や一括借り上げの方が公務員に向いていると言えます。
方式選びや方式ごとの費用の詳細は、「駐車場経営は個人でも稼げる?方式選び・費用・税金の判断ポイント」の記事で解説しています。併せて参考にしてください。
管理負担を抑えたいなら「一括借り上げ方式」がおすすめ
一括借り上げ方式は駐車場運営会社が土地を借り上げ、設備の設置から日々の管理までを担う仕組みです。
オーナーは契約内容に基づく賃料を受け取るため、利用者対応や料金の回収、設備トラブルへの対応といった管理負担を抑えられます。
当社タイムパーキングも一括借り上げ方式を提供しており、機器や工事の費用、開設後の管理業務を当社が担い、初期費用0円で始められるのが特徴です。
公務員の職務に支障を生じさせないのであれば管理委託方式でも良いでしょうが、極力すべて管理を任せたい場合は一括借り上げ方式がおすすめです。
※「初期費用0円」は当社タイムパーキングの一括借り上げ方式の条件です。一括借り上げ方式で初期費用0円かどうかは、各業者によって異なります。
現在所有の土地から
カンタン収益診断!
お電話でもご相談下さい!
電話受付時間9:00~18:00
駐車場経営の収入にかかる税金と確定申告

所属先への相談や承認の手続きとは別に、所得区分・確定申告の要否・経費といった税金面も押さえておきましょう。
駐車場収入の所得区分
国税庁「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」のページによると、土地や建物などの不動産の貸付けによる所得は、不動産所得にあたります。
一方、国税庁「法第26条《不動産所得》関係」のページでは、有料駐車場の所得は、運営者が自己の責任で車両を保管する場合は事業所得または雑所得に、単に駐車区画を貸す場合は不動産所得に該当するとされています。
つまり場所だけを貸すのか、預かった車両の管理まで引き受けるのかによって、所得区分が変わる可能性があります。
給与以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要
給与所得者が申告を要するかどうかは、「収入」ではなく「所得」で判断します。
国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」のページによると、給与を1か所から受けていてその全部が源泉徴収の対象となる場合、給与所得・退職所得を除く各種の所得金額の合計額が20万円を超える人は確定申告が必要とされています。
また、確定申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になるケースがあります。
申告の要否や手続きの詳細は、「駐車場経営の収入は確定申告が必要?所得区分や申告制度について解説」の記事で解説しているので併せてご参照ください。
経費として計上できる主な費用
所得の計算では、どこまでが必要経費にあたるのかを把握しておくのが好ましいです。
駐車場経営では主に、以下の項目が経費として扱われる場合があります。
- 固定資産税
- 都市計画税
- 管理委託料
- 舗装や設備の修繕費
- 機器や舗装の減価償却費
- 損害保険料
これらを差し引いた結果、所得が申告の基準を下回るケースもあります。
計上の可否は支出の内容や運営の実態によって判断が分かれるため、迷う場合は税務署または税理士等の専門家へ相談するのが良いでしょう。
※上述した所得区分や税額は個別事情で異なるため、最新の取り扱いは所轄税務署・各自治体・税理士等の専門家へご確認ください
土地の状態に合わせて収益化した当社の事例を紹介
更地や解体後の土地をコインパーキングに転用して収益化した、当社の事例を2つ紹介します。
更地をコインパーキングにして管理も任せた事例
活用できていなかった更地を、設置前から運営開始後まで当社にお任せいただいた事例です。
大阪府茨木市オーナー様のコメント

「更地の活用について、月極駐車場よりもコインパーキングでの活用の方が利点がありました。当初、営業の方にご提案頂いた収支で推移しており、安定した収入を確保できております。」
(出典:タイムパーキング 三島丘2丁目)
解体後の土地を駐車場経営で有効活用した事例
建物の解体後の活用に悩まれ、複数社を比較したうえで当社をお選びくださった事例です。
大阪府大阪市オーナー様のコメント

「建物の解体後、何か活用できないかを考えていたところ、営業の方よりお声かけ頂き、迅速に対応頂いたことがきっかけです。複数社にお声かけをしていたのですが、一番条件もよく、営業担当の方の対応が迅速でとてもよかったです。」
(出典:タイムパーキング 立売堀1丁目)
※上記2件の事例はタイムパーキングの実際の導入に基づくオーナー様のコメントです。収益は立地条件・稼働率・周辺環境・時期により異なり、将来の収益を保証するものではありません
まとめ:公務員の駐車場経営は所属先への確認から始めよう
公務員でも、所有する土地を貸す行為そのものが禁止されているわけではありません。国家公務員は、駐車台数・設備の有無・賃貸料収入の3点が主な判断材料で、地方公務員は自治体ごとに基準が異なります。自身の状況に合わせて、以下に当てはめて駐車場経営の検討をしてみましょう。
- 承認が必要か判断できていない場合:駐車台数・設備の有無・賃貸料収入を状況と照らし合わせて、所属先の担当部署へ確認する
- 職務との両立を優先したいなら:職務に支障を生じさせないために、管理を任せられる管理委託方式や一括借り上げ方式を検討する
- 相続や家族名義など判断に迷う場合:名義だけで判断せず、実際の運営状況を整理した上で所属先の担当部署へ相談する
「公務員の仕事と両立しながら運営できる方式を知りたい」「引き継いだ土地で収益がどれくらい見込めるか確認したい」という方は、まずはお気軽に当社タイムパーキングの無料収益診断・お問い合わせフォームからご相談ください。
公務員としての勤務状況や土地の条件を踏まえ、現地調査とデータ分析に基づいた収益プランをご提案いたします。
監修:益繁 元(アパルトマンイクシーズ株式会社)
西日本営業本部 マネージャー / 宅地建物取引士 / 2級FP技能士
業界歴13年。宅地建物取引士および2級ファイナンシャル・プランニング技能士として、これまで300件以上の土地活用・駐車場経営に従事。法規制だけでなく、税務や資金計画まで見据えた「失敗しない駐車場経営」をモットーに、オーナー様の資産価値最大化を多角的にサポートしている。